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「日本・オーストリア国交のはじまり」ウィーン万博での日本の姿

2019.12.06

ただいま開催中の特別展では、幕末・明治期の写真を中心とした様々な資料を、日本とオーストリアの国交に焦点を当てて展示しています。

今回はその中の、日本が初めて本格的に参加した万国博覧会であるウィーン万国博覧会の様子が描かれた資料から、万博での日本の展示室について少しご紹介します。

このウィーン万博は、明治6(1873)年5月1日から同年11月2日まで開催され、参加したのは44か国、入場者は725万人にも上り、日本からの出品物も好評を博しました。

日本の展示室は、西洋から見た地理観から、他のアジアの国々と一緒に、会場の最も東に置かれました。
その入り口では、ひと際目立つあの姿...名古屋城の金鯱がお客様をお出迎えしています。

ウィーン万国博覧会・日本展示風景(金鯱)(L`Exposition Universelle de Vienne Illustree. 1873 所収)
個人蔵
金鯱.jpg
見慣れぬ生き物の形をした大きな像に、訪れた人々はどう思ったのでしょうか?

そして会場の東南部にはなんと日本庭園が造られ、日本から来た大工や職人たちの手によって、池や太鼓橋、神社までもが建てられたそうです。

ウィーン万国博覧会・日本庭園(L`Exposition Universelle de Vienne Illustree. 1873 所収)
個人蔵
鯉のぼり.jpg
この日本庭園には、5月5日に、オーストリア=ハンガリー帝国皇帝夫妻も訪れました。
端午の節句の鯉のぼりが、のっそりと風に吹かれている姿が印象的ですね。

展示室では更に詳しく、日本とオーストリアとの交流の様子をご紹介しています。

日墺修好150周年記念「日本・オーストリア国交のはじまり -写真家が見た明治初期日本の姿-」は、いよいよ12月15日(日)までです。
皆様のご来館、お待ちしております。